LOVE & PEACE 7 「京楽」 「うん?」 「俺は……許されないことを、してしまったかも知れない」 「……。誰に?」 「それは……哲学的な問いだな」 「というと、犯罪ではないわけだ。よかった」 浮竹は、弱く笑った。 「なんだか疲れてしまった」 昨日から浮竹が繰り返す言葉だ。 「まだ休んでいなさい。熱が引かないし」 「ああ、すまない」 「浮竹。謝らないで」 そして繰り返し謝る。不安になる。 「少し寝るよ」 「そうするといい」 窓の外に美しく広がる青空が、絶望的に見えることを知った。 next 03152013 |